―健康とサプリメントの
基礎知識―
“なんとなく良さそう”から、“よく分かって使う”へ。
あなたの健康づくりを、正しい知識でサポートします。
・第5回:医療現場からのアドバイス
1. 医療現場では、どんな相談が多い?
医師や薬剤師のもとには、健康食品に関する相談が増えています。
- ・効果を感じられない
- ・複数飲んでいたら体調を崩した
- ・薬と一緒に飲んで大丈夫かわからない
こうした相談の背景には、「自然のものだから安全」「サプリは薬より弱いもの」という誤解があります。
2. 医療者が最も伝えたいこと
医師・薬剤師が強調するポイントはシンプルです。
健康食品は“補助的”に使うもの。
効果を期待しすぎないことが安全につながる。
そして、必要なもの・安全に使えるものは人によって違います。
持病、年齢、服薬内容、生活習慣によって判断が変わるため、
「相談してほしい」というのが医療者の本音です。
3. これだけは押さえてほしい
健康食品と付き合うための3つのポイント(最小限)
- ・自己判断で複数を組み合わせない
- ・薬を飲んでいる人は必ず医療者に相談する
- ・体調に変化があれば、ただちに使用を中止する
必要性・安全性・体に合うかどうかは、自分では判断できないことが多いもの。
医療者に情報を共有することで、健康被害のリスクは大きく下げられます。
4. 医療現場では、どこに注意しているのか?
医師・薬剤師は、相談時に次の点を確認しています。
- ・成分量・摂取量
- ・複数の健康食品の併用
- ・薬の代謝に影響しそうな成分
- ・肝機能やアレルギーの既往
- ・摂取後の体調変化の有無
こうした情報なくして、正しい判断はできません。
だからこそ、飲んでいる健康食品を隠さず伝えることが大切です。
5. 無理なく続けるために
健康食品は「飲まなければいけないもの」ではありません。
大切なのは、自分の生活や体に合う範囲で使うこと。
効果を急がず、
「必要なときに」「必要な量だけ」。
この姿勢が、健康食品と上手に付き合うコツです。
■まとめ
健康食品は身近で便利ですが、使い方を間違えると健康を損なうことがあります。
医療者と情報を共有しながら、自分の体に合った距離感で付き合うことが大切です。
“信じる”よりも“知って選ぶ”。
それが、あなたの健康を守る最も確実な方法です。
次回予告
「最終回(補足編):これまでのポイント総まとめ」
――5回のシリーズで学んだ要点を、実践しやすい形で振り返ります。